実況アナの自慰的コラム

好きなときに、好きなことを書きます。

僕がボクサーになった理由

がんばれゴエモンのタイトルみたいになっちゃった。

正確には「僕がボクサー(を目指すよう)になった理由」です。

 

僕は今、自宅の近くのボクシングジムに通っています。

仕事の合間や休みの日に、1日1時間半から2時間ほど汗を流し、いつの日かボクサーになることを夢見て頑張っています。

 

ボクサーになる、といっても様々な形があると思いますが、僕が目指しているのは「プロライセンスの取得」。

つまり、プロボクサーになりたいと思っています。

こう言うと決まって、

 

「お前、なに目指してんの?笑」

 

と嘲笑まじりに聞かれます。

その気持ちはわかる!

「おいおい、正気か」と。

そう思う気持ちは十分理解できます。

もしかしたら正気じゃないのかもしれません。

 

でもね、正気を失った僕の中にも一応の理由はあるのです。

今日はそれを知って頂きたく、筆を執った次第です。

 

前置きはほどほどにして、では早速。

僕がボクサーを目指すようになった理由は大きく3つあります。

 

➀憧れ②嫉妬③自戒

 

➀はまだしも、②と③はちょっとキモ怖い感じがしますね。

ですので、これから自己弁護していきたいと思います。

 

 

 

➀憧れ

これはもうね。単純にかっこいいじゃん、闘うオトコって。

あとは、プロスポーツ選手と仕事でご一緒させて頂くと、昔プロ野球選手を夢見ていた頃を思い出して胸がキューっとなるんです。

「この人は一生懸命努力して、夢を叶えたんだ。すごいなあ。」

って思いながら、毎回仕事をしています。

そんな彼ら彼女らに少しでも近づけたら・・・。

アスリートたちに対する憧れの思いが、一番大きな理由だと思います。

 

 

②嫉妬

ちょっとキモいですねー。でも聴いてください。

実況していると、選手たちがひと際輝いて見える瞬間があります。

勝者が歓びを爆発させ、敗者が悔しさに涙する、そんな瞬間です。

そこに立ち会うたび、僕は思うのです。

 

「こんなピュアな瞬間、僕にはもう来ないよなあ」と。

 

いつからだろう、勝つ歓びのない人生に慣れてしまったのは。悔し涙の味を忘れてしまったのは。

そんなことを考えると、目の前の選手たちが羨ましく、妬ましく見えてしまうのです。

 

分をわきまえていないことは十分承知しているのですが、それでも「いいなあ」と思ってしまいます。

この履き違えた嫉妬心も、理由の1つと言えるでしょう。

 

 

③自戒

これはなんなんでしょうか。とりあえず字面が怖い。

非常に言語化が難しいんですが、

プロスポーツを舐めるなよって自分に言い聞かせる」

というのが一番近い言い回しかなと思います。

 

ある程度キャリアを積んで、こなれてきたアナウンサーの中には、

 

「なげえなー」 

とか

「しょうもない試合だったなー」

とか

 

楽屋でそんな悪態をつくようになっちゃうヤツもいる訳です。

もちろん全員ではないし、誰とは言いませんけども。

 

で、自分はそうはならんぞ、と。

 

プロスポーツ選手になるのはこんなに難しいことなんだ。大変なことなんだ。」

 

という基本的なリスペクトを「ボクシングでプロライセンス取得を目指す」過程で身体に覚え込ませようと。

そんな自戒の念も、理由の1つです。

 

 

締めます

さて、ここまでグダグダと御託を並べてきましたけども、根本的には体を動かすのが好きなんですよね。

めちゃめちゃキツいし、痛いのは大嫌いなんだけど、それ以上に楽しいんです。

 

でもって、今現在の自分の実力ですが・・・。

はっきり言って初心者と何ら変わりません。

プロライセンスなんて夢のまた夢で、この記事をジムの人たちが読んだら笑われちゃうと思います。

いや、そんな嫌な人はいないか。

しかし本当にそんなレベルなんです、今の僕は。

 

でもでも!目指すのは自由ですから!

とりあえず自分のペースで、長く継続して頑張ってみたいと思っています。

ちなみにプロライセンス取得には年齢制限がありまして、テスト受験時に満34歳までとなっております。

 

あと4年かあ。

 

取得できるイメージがぜんっぜん湧かないのですが、今日挙げた3つの理由を忘れずに、最後まで諦めずに挑戦してみようと思います!

進展があれば、また記事にしてみようかな。

 

よし!今日は終わります!

皆さんも、今何か挑戦しているものがあれば教えてください。

そして一緒に頑張りましょう!

 

では、お先に失礼します。

 

「顔じゃ世界は守れねえんだよ!」あぶない見た目の特撮ヒーロー

年始早々テレビをつければ、あっちにイケメン、こっちにイケメン。

なんだか食傷気味な今日この頃の足立です。

 

そんな日常への清涼剤として、今回は外見よりも中身で勝負!な実力派ヒーローたち4名をピックアップしてきました。

 

「顔じゃ世界は守れねえんだよ!」

 

そんな彼らの魂の叫びをお聞きください。

 

 

 

 

4位:カゲスター

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【作品名】ザ・カゲスター

【初回放送日】1976年4月5日(全34話)

【エキセントリック度】S

【寸評】

一般企業の秘書課で働くサラリーマン・姿影夫(すがたかげお)の影が高圧電流によって実体化した戦士。主人公が変身した姿ではなく、あくまで分身である、というのが当時は斬新な設定だった。

それにしてもこの顔である。まともに話し合いすらできなさそうな、決定的な価値観の相違を感じる。あとキレたらやばそう。

この独創的なデザインを手がけたのは、後に多くの特撮作品で怪人デザインを担当することになる野口竜(のぐちりゅう)氏。彼にとって初めての東映特撮作品となった。更にこの作品では長石多可男氏が監督デビューを果たし、原作者として八手三郎という名前が初めて使用された。

見た目はヤバいが、東映特撮の歴史において非常に重要な作品なのである。

 

 

 

 

3位:ダイヤモンド・アイ

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【作品名】ダイヤモンド・アイ

【初回放送日】1973年10月5日(全26話)

【ダイヤモン度】SS

【寸評】

ポリバケツ色のスキンヘッドに、ダイヤの目玉が怪しく光る正義の味方。その正体は宝石から出現する精霊で、全知全能の神の使い。しかしながら、その特異な姿ゆえ、敵の怪物から「このバケモノめ!」と言われてしまう悲しい存在である。

ちなみにダイアモンド・ユカイとは何の関係もない。

人間に化けた前世魔人を、両目から放つ外道照身霊波光線で見破り、「外道消えろ!」などの罵声と共に必殺のロイヤル・パンチを繰り出す。なお、実際はパンチではなく光線である。これをくらった相手はもれなく爆散。バケモノ呼ばわりの罪は万死に値するのだ。

なお、所持品のアイ・ステッキは手放してしまうと不安で仕方なくなってしまう、ダイアモンド・アイの精神安定剤だ。

 

 

 

 

2位:仮面ライダーシン

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【作品名】真・仮面ライダー 序章

【初回放送日】1992年2月20日Vシネマ作品)

【怪人度】SSS

【寸評】

主人公・風祭真(かざまつりしん)が生体改造兵士にされてしまった姿。体にはバッタの遺伝子細胞が組み込まれており、鋭い爪や牙で相手を切り裂いたり、脳髄を引き抜いたりして戦う。

戦い方を聞いただけで物騒だが、その「真」の恐ろしさは変身の描写にある。

 

それがこちら↓

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この人が

 

 

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こうなって

 

 

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こうなって

 

 

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こうなる

 

 

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そしてこうする



 

恐らく、自分を含め多くの子どもたちが「仮面ライダー」という名前におびき出され、トラウマを植え付けられたに違いない。

罪深きヒーローである。

 

 

 

 

1位:白獅子仮面

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 【作品名】白獅子仮面

【初回放送日】1973年4月4日(全13話)

【死相度】SSSS

【寸評】

 1700年代前半の江戸が舞台なのにパンタロンを履いた主人公・剣兵馬(つるぎひょうま)が変身した姿。火焔大魔王率いる妖怪軍団とおよそ2か月半すったもんだした。

深いシワを湛えた、不機嫌そうな表情。バッサバサな髪の毛。まるで不良上がりのヤンママのようなビジュアルである。

彼との最初の出会いは5歳くらいの頃。親戚のお兄さんが持っていたヒーロー図鑑の端っこに小さく紹介されていたのを見つけた。

ただ、それだけ。

正直、しっかりと作品を観たことはない。それでも脳裏に焼き付くほどの圧倒的なパワーが、この顔にはある。

かつて制作されながらもスポンサーがつかずお蔵入りになっていたが、他作品との抱き合わせで何とか世に出たという、屈辱の歴史を持つ当作品。

現在はBlu-Rayが全編収録されて発売されているので、気になる方はぜひ手に取ってほしい。

 

しかし、よーく見ると誰かに似ている気がする。

 

うーん・・・。

 

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いやいや。笑

西郷隆盛さんは芸能人じゃないから。

 

 

おわりに

さて、いかがでしたでしょうか?

皆さんはどのヒーローがお気に入りですか?どのヒーローに守られたいですか?

自分は大丈夫です。

こうしてピックアップした結果、外見がヤバいと中身もヤバいという結論に至りましたので。

 

今、特撮界隈ではイケメンヒーローたちがここぞとばかりに幅を利かせています。

そんな中で、ルッキズム批判が巻き起こる現代の風潮を味方につけ、もう一度彼らが日の目を見ることを願いまして、締めの挨拶とさせて頂きます。

ではまた。

 

 

イチかバチかの「平成スタートの日」

32年前の今日、日本で247番目の元号がスタートしました。

その名も「平成」。

「内かに外る(うちたいらかにそとなる)」、「地かに天る(ちたいらかにてんなる)」という、漢籍(昔の中国の書物)の一文を典拠としたこの二文字には、世界大戦以降の混沌からの脱却と、平和な時代への憧憬の思いが込められていたのだそうです。

 

 

しかし日本国内ではバブル崩壊、大震災、テロ事件に領土問題が相次いで勃発。世界的に見ても天安門事件湾岸戦争ソ連崩壊、同時多発テロリーマンショックなど混乱を極め、思わず「一体これのどこが”平か”だ!」と叫びたくなる程でした。

一方で、自由主義的思想男女平等論の気運が高まり、個々人が多様な価値観を育み、多様な選択肢を獲得し始めた時代でもありました。これは非常に喜ばしいことだと思います。

良い時代だったか悪い時代だったか。恐らくいろんな見方ができるし、それぞれ置かれた環境や年齢、性別、国籍なんかでも違ってくるんでしょうね。

 

 

じゃあ、自分にとってはどんな時代だったのか。

平成2年生まれの僕が平成を振り返ることは、ここまでの人生を振り返ることとほぼ同義です。

そう考えると、概ね平和ないい時代≒人生だったのかなあ・・・(遠い目)。

環境には恵まれていたと思うし、周りにはいい人たちがたくさんいたし、好きなことに没頭する時間もありました。

ただ「メジャーリーガーと仮面ライダースーパー1になる」という夢は叶いませんでしたが。

というより、幼少期は割と本気でノストラダムスの大予言を信じていたので、今なお地球が存在しているだけで儲けものだったりします。

結構みんなも信じてましたよね?ほかにも宇宙人UMA、心霊写真・・・

Xファイルとか「USOジャパン」とかMMRとか観てたでしょ?

観てない方はビデオ屋さんや漫画喫茶で必ずチェックするように。

平成を語るうえで重要な歴史的資料ですので。

 

 

さて、皆さんにとって平成はどんな時代だったでしょうか。

良かった?悪かった?

まあ、十把ひとからげに「良いor悪い」で括れない方が大半なのかもしれませんね。

なんせ平成は史上4番目に長い元号(11070日)なんだそうですから。

 

 

32年前の今日、1989年1月8日。

イチかバチかの「勝負の日」に賽が投げられた「平成」。

皆さんは丁、半どちらが出た時代になったでしょうか?

新たに迎えたこの混沌の時代の中で、少し思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

 

 

 

【特撮】モラルなき昭和怪人たち【ヒーロー】

あれもダメ、これもダメという昨今。そんな雁字搦めな現代社会に一石投じようと、昭和の世を脅かしたコンプラのかけらもない怪人たちを4体(組)ピックアップ。

おおらかだったあの頃に思いを馳せながら振り返っていきます。

 

 

 

~~モラルなき昭和怪人たち~~

 

 

 

1.脳波魔獣 シンナーマン

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【番組名】サンダーマスク

【初登場回】第19話「サンダーマスク発狂」1973年2月6日放送

【ダメ、ゼッタイ度】S

【寸評】

魔王デガンダが放つ凶悪な魔人。シンナーで発狂した人間の脳髄を食べて成長する。

本編ではサンダーマスクの脳と自分の脳を入れ替えて悪事を働こうとしたが失敗。最後は巨大化して茶を濁そうとするも頭を真っ二つにされて爆散し、帰らぬ人となった。

ちなみに喋れません。

近年、特に芸能界からは「コカインマン」やら大麻マン」やら出てきてますけどね、正直言って小者ですよ。だってあいつらはヤク中の脳ミソ食べたり口からシンナーガス吐いたり鎖で攻撃してきたりしないでしょ。

なお、登場回の脚本を担当したのは「ガメラ」の功労者・高橋二三(たかはしにいさん)氏。彼がサンダーマスクを担当したのは全26話中わずか2話で、もう1話には牛乳に放射能を混ぜて飲ませるというこれまたインモラル過ぎる怪人「ゲンシロン」が登場する。

 

 

 

2.ヒトデヒットラー

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【番組名】仮面ライダーX

【初登場回】第25話「謎の怪盗カブトムシルパン!!」1974年8月3日放送

【何考えてんの度】SS

【寸評】

身長183cm、体重91㎏。名前の通り、ヒトデとヒトラーコンクリートミキサーにかけてぶちまけた一品。その字面とビジュアルからは「これは絶対ダメでしょ・・・」感が漂う。

海外にも日本の特撮マニアが多くいるが、彼らの間でも(当たり前だが)大きな物議を醸したとのこと。

作中登場する悪の組織「GOD」には「悪人軍団」という、過去に実在した悪人(本当に悪人なのかどうかは、ここでは言及しない)がベースとなった怪人たちの集団があり、その中にはジンギスカンさんや石川五右衛門さんやナポレオンさんも在籍し、生前の武勇伝に花を咲かせている。このヒトデヒットラーは、ヒトラーの死体にヒトデの能力を移植して生み出されたという設定。世界よ、これが特撮だ。

話はそれるけど、なんか昔の特撮って、ライダーとカゲスターとか、ナチスの残党」設定が多い気がする。

 

 

 

3.死ね死ね団

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【番組名】愛の戦士レインボーマン

【初登場回】第4話「マカオの殺人ショウ」1972年10月27日放送

【どストレート度】SSS

【寸評】

唯一チームでのエントリー。戦士レインボーマンに牙をむく秘密結社として、今なおどこかに潜伏中(本編で壊滅した描写がないため)。

勢いに任せたネーミングセンスには、一種の清涼感すら感じる。

団員の数は不明だが、東南アジア出身者が多いらしく、先の大戦で日本に憎しみを抱いた者たちで構成されている。作中には、レインボーマンにやられた団員の集団葬儀がしめやかに執り行われた描写があり、福利厚生は充実しているとする向きもある。

この団体の責任者は、黒服・白髪・サングラスでお馴染みミスターKさん。キレるとめちゃくちゃ怖いワンマン経営者。ちなみにKとは原作者の川内康範氏(森進一「おふくろさん」の作詞とかでも有名)のことらしいが、演じているのは別の人。なお、川内氏が作詞した死ね死ね団のテーマ」は、一聴の価値アリ。

 

 

 

4.スペル星人

【番組名】ウルトラセブン

【初登場回】第12話「遊星より愛をこめて」1967年12月17日放送※現在欠番

【有名度】SSSS

【寸評】

これは説明不要ですかね。詳しくはWiki参照。

ちなみに、この回の脚本を担当した佐々木守氏は「男どアホウ甲子園」の原作者だったりする(作画:水島新司)。

 

 

 

 

 

いかがでしたか?

こうしてみると「昔は良くも悪くもクレイジーだったんだなあ」としみじみしますね。

 

私は平成2年(1990年)生まれで、世間は「特撮ヒーロー空白期間」真っただ中でした。

だからこそ、VHSなどで昔の特撮作品と触れ合うことが出来たのかもしれません。

 

幸か不幸かはさておき。

 

とりあえず、自分で書いていてとても楽しかったので、

また機会があれば別の観点で「特撮ヒーロー」を取り上げようと思ってます。

「運転時にアがる特撮BGM」とかいいかもしれませんね。

 

ではまた。

 

 

聴覚障がいがある方のために

リスピークという仕事があります。

 

これは映像に字幕を付けることで、聴覚障がいを持つ方々に、よりコンテンツをお楽しみ頂くための業務のひとつです。

今はTVを「字幕オン」モードにすれば、大抵は会話などが文字となって画面に表示されるようになっています。

皆さんも、一度は見たことがあるんじゃないでしょうか。

その字幕を作成する工程は、聴こえた音声をキーボードで直接入力する方法と、音声認識システムを使う方法とあるのですが、

音声認識システムを使う場合、大きく2通りの方法があります。

それは、

 

映像内の音声を

音声認識システムが直接聴き取って文字にする

②人が聴き取り、その内容を音声認識システムに吹き込んで文字にする

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というものです。

 

そして、このような方法のうち

②人が聴き取り、その内容を音声認識システムに吹き込んで文字にする

のが、リスピークと呼ばれる業務になります。

 

映像内の音声を聴き、再び喋る

 

Re:Speak

 

リスピーク

 

という事だと思います。多分。

 

 

ここまで読んで、

「➀でいいじゃん。二度手間じゃん。」

と、思った方。わかる。わかります。でもちょっと待ってください。

基本的に音声認識システムは、聴こえた音声を全て、そのまま文字に起こします。

皆さんは普段の会話を一字一句、文字に起こしてみたことはありますか?

「えー」とか「あのー」とか、噛んじゃったり言葉に詰まっちゃったりするのも、全部正確に文字に起こしてみる。

するとどうなるか?

主語があったりなかったり、文の構成や順序もバラバラ、ある単語に至っては噛み噛みで、もう何が何だか。

もはや読む気にもならないでしょう。

しかもTV画面では、一度に表示できる文字が限られています。

いろんな人がワーワー言うと、画面はめちゃくちゃな文字の羅列でいっぱいに・・・。

このように聴こえた音声を全て、そのまま文字に起こすと結構わけわかんないことになっちゃうんです。

そうならないために、聴こえてきた音声を、

 

➀なるべくそのまま

②でもすっきり読みやすく

③意味を変えずに

④画面に収まるように

⑤時には省略された言葉を補完し

⑥文章としての体裁が整うように

⑦人の声で加工する

 

のがリスピークなのです。※あくまで一個人の解釈です

 

 

もちろん声を吹き込む人=「リスピーカー」だって人間ですから、言い間違えたり、元の音声が聴きとれなかったりします。

そうしたときに、キーボードで細かく直しを入れる「修正係」が1名。

さらに、文章の構成や、固有名詞が正式な表記かどうか、表現が放送倫理的に問題ないかなどを判断する「ディレクター」が1名。

この「リスピーカー」「修正係」「ディレクター」が三位一体、力を合わせて日夜字幕作成に取り組んでいるのです。※細かいところ間違ってたらごめんなさい 

 

 

で、これが結構難しい!

常に流れていく言葉の中に、聴き慣れない専門用語だったり、数字の羅列があったり、初めて聴く人の名前が出てきたり・・・。

それらを聴き分け、機械に認識してもらえるように正確に発音する。

しかも生放送だった場合、何が起こるかわからない上に小休止もできない!

普段の実況やナレーションとは、また違った緊張感があります。

僕はこの業務に関わらせてもらって3年くらい経ちますが、いまだにテンパったり言い間違えたりして、主に修正係の方々にいつも迷惑をかけています。

この場をお借りして謝っとこう。

いつもごめんなさい。そしてありがとうございます。また菓子折り持っていきます。

 

 

さて、なんでこんな話をするのかというと、少しでも多くの人に「こんな仕事もあるんだな」って、知ってほしかったからです。

普段、確実に誰かの役に立っている。けれども決して表には出ない。

そういう仕事ってたくさんあると思うんです。(もちろん「オレの仕事は確実に誰かの役に立っているんだ」なんて偉ぶるつもりは全くありません。

だからせめて、自分に関わってくれている範囲のものは発信していこうかなと。

僕自身、新型コロナで仕事がむこう1か月すっ飛んだときに、この「リスピーク」での収入にかなり助けられましたし。

多分、すごく余計なお世話って感じなんでしょうが、まあ、自己満足ってことでお許しください。

これも僕の自慰行為のひとつです。

 

 

ふぅ・・・。

 

 

さて、「リスピーク」について、いかがでしたか?ちゃんと伝わってたらいいな・・・。

これを機に、たまーにTVの字幕をオンにして、この業務に思いを馳せていただければ嬉しいです。

あとは、皆さんの中にも「普段は表に出ないけど確実に誰かの役に立っているお仕事」に従事している方、多分たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

そういった方々のお話もいろいろ伺ってみたいなーなんて、書いていて思いました。

「こんなことやってるよ!」

ってのがあれば、ぜひ教えてくださいね。

 

精一杯感謝しますので!

 

よし、今日はこんなところかな。

それではお先に失礼いたします。

 

 

自転車を盗まれて2年が経ちました②

前回のあらすじ

自転車を盗まれました。

 

 

狼狽 ✖ 徘徊 ✖ 射殺要請

世界からただ一人、とり残された気さえしていた。

三十路を1年半後に控えているとは、到底思えないほどうろたえた。

絵具を溶かしたバケツの如く歪んだ視界の中で、

見つかるはずのない自転車を何度も、何度も探した。

同じ動作をぎこちなく反復する姿は、壊れたブリキ人形の様だったに違いない。

悲壮感を湛えた背中に、通りかかる人々は、哀れみ、蔑み、嘲笑・・・。

どんな視線を送っていたのか。

そうして、数十分が経過した。

 

「駐輪場にはない」

 

現実をようやく飲み込むと、今度はあてもなく彷徨い始めた。

水面に浮かぶ落ち葉のように、そこに自らの意思はなかった。

気が付くと、線路の反対側の立体駐輪場の前に立っていた。

もちろんそんな場所には停めていない。

むしろ、今まで来たことすらない。

それでも無意識下にある自己防衛本能が、

「ここに運ばれているかもしれない」

という都合のいいフィクションを作り上げていた。

そして今度はその立体駐輪場を何度も、何度も探した。

3階まである建物を全て、くまなく探した。

しかし、求めていた現実は存在しなかった。

 

2時間ほどが経ち、街がもう一つの顔を出し始めた頃、私はようやく全てを受け入れた。

これからすべきことはなにか。

そうだ、警察に行かなければ。行って助けを呼ばなければ。

藁にもすがる思いで、私は近くの交番に向かった。

中を覗くと、男性と女性の警官が一人ずつ。

何も悪いことはしていないのに、なぜかドキドキする。

いやいや、こっちは被害者だ。臆することはない。堂々と行こう。

 

「す、すいませぇ~ん」

 

私は男性の警官に声をかけた。そして、事の顛末を話した。

一通り伝え終え、指示された通り被害届に記入していると、今度は男性警官から話しかけてきた。

 

「僕もねえ、ロードバイク乗ってるんですよぉ。よく中継なんかも観てましてねぇ。ホント、許せないですよぉ!」

 

言えない。出演者だなんて言えない。

サイクルロードレース実況アナウンサーがロードバイクを盗まれたなんて言えない。

私は、恥と情けなさと怒りの混じったぐちゃぐちゃな感情を、

 

「犯人が見つかったら、絶対に射殺してください」

 

というキタノ映画もびっくりなバイオレンスワードに乗せて男性警官に託した。

男性警官は、見たこともないような愛想笑いでそれに応えた。

 

最後に盗難現場を見に行って、解散した。

永い一日が、ようやく終わった。

 

 

暴露 ✖ 感謝 ✖ 継続ダメージ

その後、自転車発見の報告も、犯人逮捕の知らせもなかった。

恐らく自転車はバラバラにされ、海外に売り飛ばされたのだろう、とのことだった。

悔しさと怒りが込み上がってきたが、元をたどれば自分が悪い。

あれだけ高価なものを普通の移動手段として用いてしまった。

貴重品として、常に目の届く範囲に置いて徹底管理すべきだった。

この事件は教訓として、自らの胸にしまっておこう。そう誓った。

しかし、ブエルタ放送日の楽屋にて、つい口が滑った。

 

K氏「足立さん、自転車買ったんですよね!今も乗ってます?」

 

私「そ、それが、盗難に遭ってしまいまして・・・」

 

一同「「「 ええ~~~!! 」」」

 

そこから先はご周知のとおりである。

しかし、この凄惨な事件のなかにも、人の温かさを感じる瞬間があった。

暴露のあった中継を観ていた視聴者の方々が、SNSで拡散・探索してくださったのだ。

あのとき声を上げてくださった皆様には頭が上がらない。

落ち込んでいた私は、あの優しさにとても助けられた。

本当に本当に、心から感謝の気持ちでいっぱいである。

 

結局、最後まで自転車は見つからなかった。

幸い保険に入っていたことで、本体価格のおよそ半分(約10万円)が戻ってきたが、

怖じ気づいて組んだ20か月の長期ローンはもちろん継続。

物(自転車)はないのに月々1万円弱の金額が引き落とされていくという、

ポケモンでいう「どく状態」が2年治らない鬼畜仕様の生活が続くことになった。

購入時に思い切っていれば、精神的にいくらか楽だったのに・・・。

大学時代の奨学金返済と併せて、とても痛い出費だ。

だが、自ら招いた失態である。甘んじて受け入れ、戒め、次に活かそう。

そう自分に言い聞かせ、この一連の出来事に栞をはさみ、封をした。

次にこの封を解くときには、笑顔で。

そう心に誓いながら・・・。

 

 

終わりに。

そしてこの度長期ローンが完済しましたので、

今一度封を解いて栞を外し、今度は本当に完結させるべく筆を執った次第です。

 

本当に情けない話ではありますが、

「こいつみたいにならないように気を付けよう」

と思っていただけるのであれば、それに勝る悦びはございません。

 

そろそろ終わります。

長々と書き連ねましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。

これで、私のロードバイクも安らかに眠ることが出来ます。

先日天寿を全うした長期ローンも、草葉の陰で微笑んでいることでしょう。

 

そして、当時SNSでご協力してくださった皆様、このご恩は一生忘れません。

本当にありがとうございました。

 

最後に、自転車を愛する全ての人々に幸福があらんことを。

 

それではこの辺で失礼いたします。

 すいんぐろー。

 

 

「自転車を盗まれて2年が経ちました」~完~

 

 

自転車を盗まれて2年が経ちました➀

正確には2年と113日(843日)が経過しました。

年明け、いかがお過ごしでしょうか。

自転車盗難をブエルタ生中継で暴露された系アナウンサー、足立です。

時が経つのは本当に早いですね。まさに光陰矢の如し。

あの日から現在に至るまでいろんなことがありましたが、

この件は他の追随を許さない圧倒的ワーストワンイベントでした。

本来ならば思い出したくもない凄惨な事件ではありますが、

自分への戒めと、後世への伝承、

そして20か月の長期ローン完済の節目を迎えたということで、

今ここに記そうという次第です。

忌々しき負の記憶よ、安らかに・・・。

 

出会い ✖ 20万円 ✖ ららぽーと  

購入したのは2018年8月。

その年にサイクル実況デビューした私は、

「少しでも選手の感覚を分かっておきたい」

と、そう考えた。

思い立ったら即行動。

価格相場や性能差、そういったことは一切考えず、

とりあえず近くで一番デカいサイクルショップに向かうことにした。

 

到着したのはららぽーとTOKYO-BAY

行けば必ず同級生の誰かしらに遭える、ふなっこ船橋に住む若者の総称)たちの心のふるさとだ。

その一角にある自転車ショップ。そこに、ひと際目を惹く1台の自転車があった。

 

ブリヂストン「ANCHOR(アンカー)」ららぽーとTOKYO-BAY限定マジョーラカラー

 

ららぽーとTOKYO-BAY限定マジョーラカラー

 

ららぽーとTOKYO-BAY限定

 

購入を即決。無知な人間ほど「限定」という言葉に弱いものだ。

お店の人に声をかけて、いろいろ必要な物を教えてもらい、いざ会計。

 

「に、20万円・・・!!」

 

正直、怖じ気づいた。そんなに高い買い物はしたことがない。

最高記録「ローリングス投手用硬式グラブ」5万5000円を大幅に更新する。

 

そうなると、ローン支払いは必然だった。だが20か月は少々チビり過ぎた。

この判断がのちに、自らの命をじわじわ削る要因となる。

 

とにかく、こうして私は自転車との邂逅を果たした。

 

日常 ✖ 夏の終わり ✖ 早すぎる別れ

自転車はとても乗り心地が良かった。

初めてロードバイクに跨った私は、今までのソレとの違いに驚き、悦び、舞い上がった。

近くのコンビニに向かうのにも駆り出し、乗らない時には部屋に置いて四六時中眺めた。

自転車はあっという間に私の日常に溶け込んでいった。

今思えば、それが良くなかったのかもしれない。

もっと特別なものとして享受しておけば・・・。

新たな日常に何の違和感も覚えなくなり、夏の後ろ姿が遠く小さくなってきた頃。

その出来事は晴天の霹靂が如く、私の脳天を貫いた。

 

2018年9月13日。

その日は野球の実況が朝から所沢で予定されていた。

私は何の恐れも抱かぬまま、紫に輝く相棒に跨る。

駅に着くと、線路沿いに併設された駐輪場に向かった。

そこには、暗証番号を入力して前輪をロックするタイプのコインパーキングがおよそ20台分。

私は自転車を停め、更に前輪とフレームを分厚い金属製のリングで繋ぎ、ホームへと急いだ。

 

仕事は上手くいった。現場から意気揚々と引き上げた。

駅に着けば相棒が待っている。そのことに一切の疑いを抱かずに。

生まれたての赤子のように無防備な私は、若干の眠気に襲われながら、駅に到着した。

この後の悲劇を暗示するかのように、辺りは暗い静寂に包まれていた。

 

4桁の暗証番号を頭の中で何度も繰り返す。

まずは前輪のロックを解除し、次にポケットのカギでリングを外し、乗る。

なんのことはない。簡単な話だ。

そこに自転車が停まっていれば。

 

駐輪場に着く。正確には覚えていないが、左から5台目くらいの場所だったかな。

私は左から順に目線を流した。

 

ない。

 

思い違いか。もう少し右だっけな。

 

やっぱり、ない。

 

もうこの段階で眩暈がしていたと思う。

今度は1台1台丁寧に、入念にチェックする。

 

確実に、ない。

きれいさっぱり、ない。

 

「おえっ」

吐き気がした。想像を絶する状況に脳が追いついていない。

視界が渦巻き状に溶け出す。体が次第に熱を帯びる。動けない。

 

何分、つっ立っていたのだろう。

 

車のライトが顔にあたって我に返った。

ようやく脳が、目の前の出来事に追いついてきた。

熱くなっていた体は、その反動で一気に冷たくなった。

そして、冬のソナタチェ・ジウよろしく、開いた片方の目からひとすじの涙が頬をつたっていった。

 

 

自転車を盗まれたーーー。

 

 

全てを理解した刹那、自分だけ刻が止まったような、得も言われぬ孤独感に身を包まれた。

サイクルロードレース実況1年目、足立清紀(あだちきよき)。

齢28と4か月を過ぎた頃であった。

 

②につづく。